日輪にあらず

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信長は唯一無二。ねねはかっこいい

黒田官兵衛の生きざまを描いた小説。来年の大河ドラマが黒田官兵衛だそうですが、そういったわけで書いたわけではないそうです。ま、書店には大河ドラマくくりで置かれていましたが。

私にとって黒田官兵衛というと「信長の野望」でとんでもないスペックを持った武将だったりします。小説の中でもそのスペックに恥じない活躍をしてくれます。、、、、この感想がいろいろねじ曲がっているのは分かっていますが、私の取ってのファーストコンタクトが「信長の野望」なので仕方ないかと。

官兵衛は軍師なので戦場の躍動感とかはないです。戦闘は大体5行ぐらいで終わって細かく描写されているのはその前後の会議や敵将との密会が多いです。細かく書かれていたのは清州会議のみ。時代小説には珍しく朝鮮出兵も書いてありますが、メインは秀吉のご機嫌伺いです。中国や朝鮮の敵将の名前すら出てきません。

官兵衛が主人公ではありますが、秀吉を見ているような小説ですね。もっと言えば信長を見ている秀吉を見ているような。官兵衛は頭がいいので読者の良識の枠を超えた行動はしません。突拍子もないことをするのは秀吉や信長です。筆者と秀吉が信長のことが大好きなのが伝わってきます。秀吉が信長が好きすぎて偏執していく様子が見てとれます。

この小説の中で私が一番かっこよく思ったのはねねさんだったります。旦那が変わっていくのにねねは一切変わりません。乱世ですべてが大慌てで変化していくのに、ねねに会うと落ち着きました。変化についていけてない様子もなく事態に対応しているようでした。かっこいい、ねねのようにどっしり構えたいものです。

小説の中で褒美の話がたびたび上がり、地位と領土の話はたくさん出てきました。下賜する領土がないけどどうしようというシーンも出てきます。しかし茶器の話は出てきませんね。しいて言えば信長の刀ぐらい。茶器って一国に匹敵するアイテムと聞きましたが。信長の時代から関ヶ原の戦いまでやったけど、千利休も出てこなかったな。話がぶれるから省略したのかな?千利休を出したら秀吉のもとで権力争いをする二人とかを書かなくちゃいけない気がするけど、視点はそこじゃないものね